製造業界で企業が生き残るためには、顧客や市場の要求に基づき、使用目的に応じた高い品質の製品を作らなければなりません。
競合企業との差別化を図るためには、製品品質の高さのみならず、価格の安さや、納期の厳守なども求められます。
また、不良品をなくしたり、品質に不揃いがないように製造することも必要になります。
そのためには、製品の生産に関わる人材の確保、製品の材料の選定や入手、製造のための機械の選定、製造方法などを含んだ、品質管理・品質保証システムを確立しなければなりません。
特に、品質保証は、要求された品質が守られていることを保証するために、企業全体で行われる体系的な活動を指します。
出荷する商品の質を一定以上に継続して確保することが、顧客の要求を満たす品質保証の手段となるのです。
製品の品質を守り、不良品をなくすための試みとしては、AQL(合格品質基準)を定め、それに基づき、抜き取り検査を実施するという方法が行われています。
検査水準は製造業では大きく分けて3段階に定められています。
その検査レベルの水準は、扱う材質によって異なります。
検査を厳重にすればするほど不良品を発見する精度は向上しますが、不良品を根本的になくすためには、原因を追究し、必要があれば設計の段階までさかのぼっての改善対策が必要となります。
顧客の手に渡った製品の品質が一定の条件を満たしていることを保証することが、製造業における品質保証システムなのです。