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品質管理(QC)と品質保証(QA)の密接な関係性

顧客に製品やサービスを提供する際、それらの品質を向上させるために企業が行う活動体系を意味する「品質管理(QC)」と、製品やサービスが顧客の要求を満たしているという確証を得るための「品質保証(QA)」は、どのような関連性を持っているのでしょうか。

一般的に言えば、品質管理(QC)の対象は企業や組織の内部であるのに対して、品質保証(QA)の対象は顧客になります。

品質管理(QC)は企業が目標を設定するので、どこまでも追及することが可能ですが、品質保証(QA)に関しては、顧客の要求やニーズによって、その水準が変化します。

医療業界の場合を例にして説明させていただきます。

たとえば治験分野の場合、品質管理(QC)は、治験の質に求められる条件を満たしていることを確かめるために行われる、治験の質を検証するための活動に関わる全てを指しています。

これに対して、治験分野の品質保証(QA)とは、治験の実施、その結果をまとめたデータの作成と文書による記録、その記録の保存、それをもとにした報告や開示などを指します。
この場合は、QCがQAに含まれることになります。

企業や組織において、品質管理部門と品質保証部門の2つが設立されている場合は、品質管理部門で企業の製品やサービスの品質を保証する基準を設定した上で、それに基づいたシステムを構築します。

一方、品質保証部門では、顧客のクレームや要求に対応して、提供した製品がどのような過程やシステムによって生産されたかを品質管理部門の文書によるデータを参照しながら明らかにします。

また、品質保証、品質管理両部門が一緒になっている企業の場合は、品質保証兼品質管理部が、製品の品質に関わる活動から顧客へのサービス、アフターケアにいたるまで、QAとQCの両方の仕事を受け持つことになります。